今回はジャパネットオリジナル掃除機「PV-BHL5000J」について、現役家電販売員として日々多くのお客様と接している私が、正直な見解をお伝えします。
気になる吸引力や機能面を具体的に解説し、購入前に知っておくべきポイントを整理しました。そして・・・
正直なところ、今まで私はジャパネットたかたのオリジナル掃除機に関して、具体的なデメリットの紹介や批判的な評価は、ほとんどしていなかったのですが、なぜ今回に限って「デメリットをちゃんとお伝えすべき」と判断したのか。それには理由があります。
最上位クラスのモーターなら安心。
よく見ると、「最上位のモーター内蔵ヘッド」と記載されている事に気づきました。実はこれ本体のモーターの事ではなく、あくまでヘッドのモーターの話。
1. PV-BHL5000Jのデメリット3つを徹底解説
「ジャパネットオリジナル」、「下取りで3万円引き」、「抜群の吸引力」という響きに魅力を感じる方も多いですが、実際の性能や使い勝手をチェックしてみると「これ大丈夫かな?」と心配になる点がいくつもあります。ここでは、特に大きなデメリット3点を詳しく見ていきます。
「致命的な吸引力」
軽いゴミはOK。でも重たいゴミには不向き
冒頭でも触れたように、PV-BHL5000Jは、最新の「ヘッド」が搭載されている点は評価できますが、吸引力の要であるモーターは上位モデルほどの性能がありません。
搭載されているのは「ハイパワー3Dファンモーター」という標準的なモーターで、その上位のモーターは「ジェット3Dファンモーター」さらに上位のモーターは「パワフル3Dファンモーター」。PV-BHL5000Jのモーターである「ハイパワー3Dファンモーター」はあくまで標準的なモーターであり、軽いホコリや髪の毛には十分対応できるものの、猫砂や大きめのゴミ、重たい汚れなどには力不足との声がみられます。下記にそれぞれのモーターが搭載されている機種を紹介します。
ハイパワー3Dファンモーター:吸引力普通
「ジャパネットオリジナルPV-BHL5000J」に搭載されているモーターはこのモーターです。ホコリや髪の毛といった軽いゴミは問題ないですが、特に、ペットを飼っている家庭や、子どもの食べこぼしが多い家庭では、この吸引力の弱さがストレスになる可能性があります。「きれいになったと思ってもゴミが残っていた」というレビューも見られるため、掃除機のパワーにこだわりたい方には物足りないかもしれません。同等のモーター搭載のモデルはPV-BL3Lなどがあります。
「ハイパワー3Dファンモーター」搭載の日立コードレス掃除機
ジェット3Dファンモーター:吸引力高い
「ジェット3Dファンモーター」は中間のスペックの日立コードレス掃除機に用いられています。主にPV-BL30L、PV-BL50Lなどに使用されているモーターです。
「ジェット3Dファンモーター」搭載の日立コードレス掃除機
パワフル3Dファンモーター:最上位モーター
「パワフル3Dファンモーター」
は日立最上位モデルのコードレス掃除機に搭載されているモーターで、主にPV-BH900SLといったフラグシップモデルに搭載されています。
「パワフル3Dファンモーター」搭載の日立コードレス掃除機
「ジャパネットオリジナルPV-BHL5000J」に搭載されているモーターは、標準クラスであり、決して上位モデルではないという点に注意しましょう。そして、価格をご覧いただければ分かるように、最安値はあまり変わらない。というかむしろ安い。
「バッテリー」が致命的
交換コストと手間
次に「バッテリーの交換のコストと手間」という点も見逃せません。コードレス掃除機を選ぶ際に意外と見落とされがちなのが「バッテリー」。ジャパネットたかたオリジナルのPV-BHL5000Jは本体とバッテリーが一体型のため、バッテリーが消耗してしまうと、自分で簡単に交換することができません。その結果、修理依頼をする必要があり、時間とコストがかかってしまいます。
最近の主流である「着脱式バッテリー搭載モデル」と比べると、この点は大きなデメリットと言えるでしょう。頻繁に使用する方や長期間使いたい方にとって、ここは重要なチェックポイントです。
ジャパネットたかたオリジナルPV-BHL5000Jの場合
ジャパネットたかたオリジナルPV-BHL5000Jの場合、バッテリーの寿命がきた際、ユーザーでの電池交換は不可能なので、買い換えまたは修理対応となり、バッテリー代金だけでなく交換作業料、郵送料などが積み重なって交換費用と手間がかかってしまいます。
着脱式バッテリー搭載モデルの場合
着脱式バッテリー搭載モデルの場合、上記のように、バッテリーを単品購入して、自分で簡単に付け替えることができます。予め予備バッテリーを購入しておくと、長時間連続して掃除する事もできます。
バッテリー着脱可能な人気のコードレス掃除機はこちら。
また、日立のコードレス掃除機でバッテリー着脱可能なモデルは下記のモデルです。
下取りの処分費・送料
&
純正スタンドではない
ジャパネットでの購入は、割引価格で購入しようと思うと下取りが必須という点も注意が必要です。下取りの古い掃除機がある場合でも、それをわざわざ郵送する手間がかかるだけでなく、送料や下取品回収料金が加算され、実質の支払総額は41,870円(送料990円/下取品回収料金900円)になります。(2025年12月現在の情報)
さらに、付属のクリーナースタンドも日立純正品ではなく「シービージャパン」製です。
スタンドの品質にこだわりたい方や、純正品が付属すると思って購入した場合には少しがっかりするかもしれません。
これらのデメリットを知った上で、あくまで個人的な見解を言うと、私は日立純正の掃除機を選択します。
PV-BL50Lをおすすめする理由
最初にお話ししたように、私が「ジャパネットオリジナルPV-BHL5000J」ではなくPV-BL50Lを進める理由は、シンプルに
吸引力が重要だからです。
ですが、きちんとその違いもしておきましょう。総合的に見てPV-BL50Lがおすすめと判断していますが、使う方によっては「ジャパネットオリジナルPV-BHL5000J」や、さらに上位モデルのPV-BH900SLがいいと感じる方もいることでしょう。下記にその違いを説明していきます。
項目 | ラクかるパワーブーストサイクロン PV-BHL5000J |
パワかるスティック PV-BL50L |
パワーブーストサイクロン PV-BH900SL |
本体寸法(幅×奥×高) | 230×225×994mm | 230×230×1,010mm | 225×230×1,024mm |
本体質量 | 1.3kg | 1.4kg | 1.6kg |
集じん方式 | サイクロン | サイクロン | サイクロン |
ヘッド種類 | パワフルスマートヘッドplus | パワフルスマートヘッド | パワフルスマートヘッド |
モーター | ハイパワー3Dファンモーター | ジェット3Dファンモーター | パワフル3Dファンモーター |
集じん容量 | 0.15L | 0.15L | 0.15L |
バッテリー(定格電圧) | リチウムイオン電池(内蔵) (18V) |
カセットリチウムイオン電池 (21.6V) |
カセットリチウムイオン電池 (25.2V) |
充電時間 | 約2時間 | 約2時間 | 約2時間 |
稼働時間 | 強:約8分 自動:約8分~30分 標準:約30分(ヘッド有) 標準:約45分(ヘッド無) |
強:約8分 自動:約8分~40分 標準:約40分(ヘッド有) 標準:約60分(ヘッド無) |
ターボ:約6分 強:約15分 自動:約15分~40分 標準:約40分(ヘッド有) 標準:約60分(ヘッド無) |
付属品 | ● ハンディブラシ ● 2WAYすき間ブラシ ● 延長パイプ ● 社外充電台 ● ACアダプター ● 手入れブラシ |
● ハンディブラシ ● 伸縮すき間用吸口 ● 布用ブラッシングヘッド ● ほうきブラシ ● 延長パイプ ● スタンド式充電台 ● ACアダプター ● お手入れブラシ |
● ハンディブラシ ● 伸縮すき間用吸口 ● 布用ブラッシングヘッド ● ほうきブラシ ● スマートホース ● 延長パイプ ● スタンド式充電台 ● ACアダプター ● お手入れブラシ |
PV-BL50Lが優れている点
PV-BL50Lが「ジャパネットオリジナルPV-BHL5000J」より優れている点は主に下記の3点です。
吸引力
PV-BL50Lのモーターは「ジャパネットオリジナルPV-BHL5000J」の上位モデルである「ジェット3Dファンモーター」なので、比較してもその吸い込みの差はあきらかです。特にペットや小さなお子様のいるご家庭にはこの違いが致命傷になりかねません。
バッテリー
・稼働時間の長さ
PV-BL50Lは、以下のように稼働時間が長く、広い範囲を一度に掃除できます。
自動運転時: 8分~40分(PV-BHL5000Jは8分~30分)
標準運転時: 40分(ヘッド有)/60分(ヘッド無)(PV-BHL5000Jは30分/45分)
充電時間は同じ約2時間でも、稼働時間の長さが異なるため、より効率的に掃除が可能。
・着脱式バッテリーで利便性向上
PV-BL50Lは、バッテリーが着脱式。これにより、バッテリーが劣化した際に自分で交換でき、掃除機全体を買い替える必要がありません。
一方、PV-BHL5000Jのバッテリーは内蔵式で、交換には修理対応が必要となるため、手間とコストがかかります。
付属品
PV-BL50Lには、以下のように付属品が充実しており、様々な掃除ニーズに対応できます。
主な付属品(PV-BL50L)
伸縮すき間用吸口:家具の隙間や狭いスペースの掃除がしやすい。
布用ブラッシングヘッド:カーテンやソファなどの布製品の掃除に便利。
ほうきブラシ:床掃除や細かいゴミの取り残し防止に最適。
スタンド式充電台:掃除機をすっきり収納しながら充電可能。
PV-BHL5000Jの付属品はシンプルで、「2WAYすき間ブラシ」や「社外充電台」など最低限の構成となっているため、多用途で使用したい方には物足りない場合があります。
価格差
PV-BL50Lは、性能面でPV-BHL5000Jを大きく上回っているにもかかわらず、価格差はほとんどありません。
実際、タイミングによってはPV-BL50Lのほうが安く購入できる場合もあります。
現在の最新価格や在庫状況は、以下のリンクからご確認いただけます。
価格変動があるため、こまめにチェックすることでお得なタイミングを逃さず購入できます!
「ジャパネットオリジナルPV-BHL5000J」が優れている点
「ジャパネットオリジナルPV-BHL5000J」がPV-BL50Lより優れている点は下記の通りです。
軽量でコンパクトな設計(ただし差はわずか)
PV-BHL5000Jの本体質量は1.3kgで、PV-BL50Lの1.4kgより0.1kg軽量です。また、本体寸法も230×225×994mmと、PV-BL50L(230×230×1,010mm)より高さが低く、コンパクトな設計になっています。
ただし、この差は日常使いで大きく影響するものではなく、操作性や収納性の違いはほぼ感じられないでしょう。
→ そのため、吸引力や稼働時間を重視するならPV-BL50Lをおすすめします。
上位ヘッド「パワフルスマートヘッドplus」を採用
PV-BHL5000Jには、上位モデルの「パワフルスマートヘッドplus」が搭載されています。このヘッドは、3方向LEDや、細かいゴミの取り残しを防ぐ機能が強化されており、フローリングやカーペットでの掃除性能が高い点が特徴です。
一方、PV-BL50Lは「パワフルスマートヘッド」を採用しており5灯LED搭載ですが、ヘッド性能ではPV-BHL5000Jがやや優れています。
→ ただし、「パワフルスマートヘッド」の性能も良く、モーター性能がPV-BL50Lのほうが高いため、総合的な吸引力ではPV-BL50Lが優勢です。
結論:総合的な性能とコスパを考えると「PV-BL50L」がおすすめ
PV-BHL5000Jは軽量でコンパクトな設計や上位ヘッドの採用など、使い勝手の良いポイントがあります。しかし、吸引力や稼働時間、バッテリーの利便性など、総合性能で勝る「PV-BL50L」の方がどう考えても優秀。そして、さらに上の吸引力と運転時間を求める方は、PV-BH900SLを検討してみると良いでしょう。
現在の価格差もほとんどないため、以下のリンクからリアルタイム価格をチェックして、ご自身に合ったモデルを選んでください。